組織改革

 経営改革・業務改革にしろ、IT/DX推進にしろ、改革プロジェクトのご支援をしていると、組織や人について必ず触れることになります。

 歴史を振り返ると、組織改革の研究は、機械的な管理(テイラーの科学的管理法1900年代初頭)から始まり、ウェーバーの官僚制理論(1920年代)、人間関係論(1930~1950年代)、システム理論(1950~1970年代)、組織文化と価値観の改革(1980年代)、学習する組織(1990年代)、そして自律型組織とティール組織(2000年代以降)へと進化してきました。自律型組織を目指すには、単なる制度変更ではなく、組織文化やリーダーシップ、心理的安全性、学習能力の向上が不可欠です。人のソフト面(価値観・リーダーシップ・人材・スキル)に寄り添い、意識変容を促していくのは難しいところですが、改革プロジェクトの成否には、大きく影響します。今回の連載では、自身が所属していた組織がどうであったかを振り返りつつ、たとえば、「どのようにして権限移譲を進めるか」「心理的安全性をどう確保するか」など、具体的な実践方法について深掘りしていきたいと思います。