成功と失敗の分かれ目

 私は、30年近く基幹システム再構築を通して数多くの業務改革プロジェクトを支援してきました。改革プロジェクトは、複数年にわたる長いものになります。前の投稿(改革プロジェクトでやること)で書きましたが、成功と失敗の分かれ目はプロジェクト初期にいきなり訪れます。成功のためには、最初から最後まで、緻密な計画と実行が必要ですが、どこかで取り組みを間違えるとプロジェクトが終わってもずっと尾を引きます。そんなプロジェクトを多く見てきました。

 それでは、失敗事例と成功事例、そのポイントについて、経験を元に述べていきたいと思います。失敗の同じ轍を踏まない、成功のポイントを愚直にマネすることが、プロジェクトと改革自体の成功への道になります。失敗するケースでは、経営者、ミドル層(管理職層)、現場、外部支援者のどこかに問題が生じます。よく、プロジェクトを終えたキーパーソンが「次やる時はうまくいくと思う」とおっしゃいますが、改革レベルのプロジェクトはそう頻繁には立ち上がりません。1回目で成功するよう、しっかり、ポイントを掴んでいただければと思います。