先日、日本ディープラーニング協会が実施する G検定 を受験し、無事に合格することができました。
G検定は、AIやディープラーニングに関する基礎知識、活用方法、法律・倫理・社会的影響などを幅広く問う試験です。以前から生成AIを業務で活用していましたが、今回あらためて体系的に学ぶことで、AIの裏側にある仕組みや可能性、そして注意すべきリスクについて理解を深めることができました。
なぜG検定を受けたのか
私はこれまで、中小企業診断士・ITコーディネータとして、中小企業・中堅企業の経営改革、業務改革、IT活用、DX推進を支援してきました。
近年、ChatGPTをはじめとする生成AIの進化により、コンサルティング業務の進め方そのものが大きく変わりつつあります。
たとえば、以下のような業務では、すでにAIの活用余地が非常に大きいと感じています。
- ヒアリングメモや議事録の整理
- 業務プロセスの可視化
- 課題整理やロジックツリー作成
- 提案書・報告書のたたき台作成
- 市場調査や競合分析
- 研修資料・ワークショップ資料の作成
- DX計画やIT導入計画の構想整理
これまでもAIを使いながら業務効率化に取り組んできましたが、今後は単なる「便利なツール」としてではなく、コンサルティング業務そのものを再設計するための重要な基盤としてAIを活用していきたいと考えています。
そのためには、AIを表面的に使うだけでなく、AIがどのような考え方で動いているのか、どこに限界があるのか、どのようなリスクに注意すべきかを理解する必要があります。
その第一歩として、G検定を受験しました。
学んでよかったこと
G検定の学習を通じて、特に有益だったのは、AIやディープラーニングの技術的な仕組みを、経営・業務改革の文脈で捉え直せたことです。
たとえば、AIは万能ではありません。
データの質、目的設定、業務への組み込み方、人間による判断、運用ルールなどが伴わなければ、期待した成果にはつながりません。
これは、企業のDX支援にも共通しています。
DXは、単にシステムを導入することではありません。
経営課題を明確にし、業務プロセスを見直し、データを活用し、組織の行動を変えていく取り組みです。
AI活用も同じです。
生成AIを導入すれば自動的に生産性が上がるわけではなく、
どの業務に使うのか
どのような成果を目指すのか
どこまでAIに任せ、どこから人間が判断するのか
情報漏えい・著作権・誤情報リスクをどう管理するのか
を整理する必要があります。
今回の学習を通じて、AI活用支援には、技術理解だけでなく、経営・業務・組織・リスク管理を横断して考える力が必要だと、あらためて実感しました。
次は生成AIパスポートへ
G検定に続いて、関連資格でより使う側に必要な知識として 生成AIパスポート の取得をします。
G検定ではAIやディープラーニングの基本的な仕組みを学びましたが、生成AIパスポートでは、より実務に近い形で、生成AIの活用方法、リスク、法務、倫理、情報管理などを学ぶことができます。
特に中小企業では、生成AIに対して次のような声をよく耳にします。
- 便利そうだが、何から使えばよいか分からない
- 社員に使わせてよいのか不安
- 機密情報や個人情報を入力してよいのか分からない
- 著作権や情報漏えいが心配
- 生成AIを業務改善にどうつなげればよいか分からない
こうした不安に対して、単に「AIを使いましょう」と提案するのではなく、安全に、効果的に、業務成果につながる形で活用するための道筋を示すことが重要です。
生成AIパスポートの学習は、そのための基礎固めになると考えています。
その後はデータサイエンティスト検定、そしてITストラテジストへ
今後は、生成AIパスポートに加えて、データ分析に関する知識を深めるため、データサイエンティスト検定の取得も検討しています。
AIやDXを本当に業務成果につなげるためには、データの活用が欠かせません。
現場には、販売データ、在庫データ、顧客データ、作業実績、問い合わせ履歴、勤怠情報など、多くのデータが存在しています。
しかし、それらが十分に活用されていない企業も少なくありません。
データをどのように収集し、整理し、分析し、意思決定や業務改善につなげるか。
この視点は、今後のコンサルティング支援においてますます重要になると感じています。
さらに中長期的には、ITストラテジストの取得も目指したいと考えています。
ITストラテジストは、単なるIT知識ではなく、経営戦略とIT戦略を結びつけ、企業変革を推進するための資格です。
私自身、将来的には外部コンサルタントとしての支援に加えて、企業の中に入り、CIO的な立場で経営改革やDX推進に関わることも視野に入れています。
その意味で、ITストラテジストは、今後のキャリアにおける重要な目標の一つです。
目指したいのは「AIを使えるコンサルタント」ではない
今回のG検定合格をきっかけに、あらためて自分の方向性を整理しました。
目指したいのは、単に「AIツールを使えるコンサルタント」ではありません。
私が目指したいのは、
経営改革・業務改革の現場に、AI・データ・ITを実装できるコンサルタント
です。
中小企業・中堅企業にとって重要なのは、最新技術を導入することそのものではなく、技術を使って経営課題を解決し、業務を良くし、人がより価値の高い仕事に集中できる状態をつくることです。
そのためには、AIを単なる効率化ツールとして見るのではなく、業務プロセス、組織、人材育成、意思決定、マネジメントのあり方まで含めて考える必要があります。
今後は、G検定で得た知識を土台にしながら、生成AIパスポート、データサイエンティスト検定、ITストラテジストなどの学習も進め、AI・データ・ITを活用した経営改革支援の質をさらに高めていきたいと思います。
中小企業診断士やITコーディネータ、VEスペシャリストと進めてきた、経営・デジタル領域のコンサルタントとして、引き続きコツコツとナレッジ・スキルを身に着けていきたいと思います。継続は力なり。
今後取り組みたいこと
今後は、自分自身のコンサルティング業務でも、AI活用をさらに進めていきます。今年は、Value Engineeringの一領域である「ソフトVE」(業務改善にVEを活かすもの)について、VE研究会で「ソフトVE × AI」のテーマで研究を行います。
具体的には、次のような取り組みを強化していきたいと考えています。
- 議事録・提案書・報告書作成の効率化
- 業務プロセス可視化へのAI活用
- 課題整理・ロジックツリー作成へのAI活用
- 顧客企業向けの生成AI活用ルール整備
- AI活用研修・ワークショップの企画
- DX計画やIT導入計画へのAI活用方針の組み込み
- データ分析を活用した業務改善支援
- VE実施手順におけるAI活用手法の研究
AIは、コンサルタントの仕事を奪うものではなく、むしろコンサルタントがより本質的な価値を出すための強力なパートナーになると感じています。
これからも学びを続けながら、AI・データ・ITを活用し、企業の経営改革・業務改革に貢献していきたいと思います。
